映画やアニメに登場する、あの未来技術がどこまで実現してるのか調べよう!
みんなでつくる未来予想図
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  • 種類: 映画
  • 発表年: 1985
  • 舞台年: 2015
  • 舞台年補足: Part 2 で訪れた年
  • 未来世界の描かれ方: 楽観的

「バックトゥザフューチャー」は、1985 年に始まった映画作品シリーズ。シリーズ2作目「〜 Part II」にて主人公が、1作目の舞台年のおよそ 30 年後となる「2015 年 10 月 21 日」にタイムトラベルする。

登場する未来技術

  • タイムマシン(劇中設定での実現は 1985 年)
  • 空飛ぶ自動車
  • 浮遊装置
    • 交通標識
    • 「ホバーボード」
      …ホバーボードは、なんらかの対地反発力によって浮遊するモノとして描かれている。垂直以外の方向にも反発するし、1955 年の未舗装の地面でも機能する点に注目。なお、推進にはジェットエンジンを利用。
    • 遠隔新聞記事取材ロボ
    • ぎっくり腰補助具
    • 犬の散歩ロボット
  • サーマルリサイクル(車載型)
  • 催眠装置 …「アルファリズムジェネレータ」。
  • 秒単位の気象予測
  • 薄型望遠鏡(被写体までの距離が表示される)
  • 衣料
    • 自動サイズ調整ジャケット/シューズ
    • 自動乾燥機能付ジャケット
  • ロボットによる三次サービス業務
    • ガスステーション
    • カフェのウェイター
    • 犬の散歩ロボット
  • 空中投影ディスプレイ:「ジョーズ19」などの街頭広告。立体映像。
  • パワードスーツ
    (…「グリフ」が着用。マーティーのパンチを受け止める際に作動音が聞こえる。)
  • 携帯情報端末
  • 指紋照合によるセキュリティシステム
    • マクフライ家の玄関錠 …ドアノブがない。
    • 会計システム:2015 年のビフがタクシーの支払いで使用。
  • 音声認識スイッチ
    …部屋の照明、テレビ、電子レンジ、フルーツバー、電話が作動する。
  • 多チャンネル同時表示テレビ
    …声による指示でテレビ電話機能に切り替わる。
  • キッチンコンピュータ:"Master-Cook"。

なお、その他の興味深い演出を以下に記す。

  • ゴミが四角形に圧着(?)されて収集されている。ゴミ袋が使用されていない。
  • 幼い子供たちが、光線銃ゲーム(「ワイルドガンマン」)を「手を使うのか」「まるで赤ちゃんのおもちゃだ」と軽蔑する描写がある。ちなみに「手を使うのか」と言っているのは子役時代のイライジャ・ウッド。…手を使わないおもちゃ?
  • 「昔の本にはカバーが掛けられていた」という台詞がある。
  • ベトナム旅行を宣伝するポスターが貼られているが、ベトナム旅行は当時の世界情勢では考えられなかった。
  • 「スカイウェイ」も渋滞する。
  • ディスプレイ(風景投影装置など)に、アナログ式ビデオのトラッキングノイズが現れる。
  • 風景投影装置のスクリーンはロールカーテン式。スクリーンの裏は窓だったのでおそらく前面投射式。
  • 冷凍ピザが、なぜか小さい(保存場所を節約できる?)。電子レンジで数秒で解凍可能。調理の様子は見えないが、ピザの解凍中「ブクブク」と煮立つ音が聞こえる。
  • 電子レンジは音声認識機能で作動、ピザをセットして「解凍レベル4」と告げると調理を開始する。ディスプレイは3色のランプのみ。
  • テレビのアスペクト比が 16:9 になっている(制作当時、米国標準の NTSC 規格のアスペクト比は 4:3)のは、制作当時に既にハリウッドで、未来のテレビの規格は 16:9 にしようという話にまとまっていたから。家庭での視聴を配慮し、映画自体もその規格に合わせて 16:9 で撮影されることに決まった(1作目より)。
  • クレジットカードは磁気認証システム(?)で、ポータブルのスロット装置にスライドさせると即時会計できる。
  • 文書の送信にはファックス(モノクロ印刷)が日常的に利用されている模様。

その他

関連ニュース

2010.10.28. バック・トゥ・ザ・フューチャー で描かれた未来、今はどれだけ実現されてるか、20のポイントで考えてみる
http://www.gizmodo.jp/2010/10/_14.html
2011.10.20.「バック・トゥ・ザ・フューチャー」のデロリアンが電気自動車に! 2013年に発売予定!
http://wired.jp/2011/10/20/デロリアンが電気自動車に_2013年に発売予定/
本家DMCによる復刻。
2015.10.11. 「バック・トゥ・ザ・フューチャーのペプシ」本当に発売される
http://wired.jp/2015/10/07/pepsi-back-to-the-future-2/

スニーカー

2011.09.08. ナイキ、映画 Back to the Future II のスニーカーを本当に発表へ
http://japanese.engadget.com/2011/09/08/back-to-the-future-ii-nike-mag/
2015.01.09. NIKE が自動靴ひも締めスニーカーを 2015 年中に本当に完成させて発売することに
http://gigazine.net/news/20150109-nike-mag-bttf/

ホバーボード

2012.02.17. 世界最大のオモチャメーカーが、バック・トゥ・ザ・フューチャーのホバーボードについに着手!
http://www.gizmodo.jp/2012/02/post_10003.html
宙に浮かないレプリカ。
2014.10.24. 磁気浮上ホバーボード Hendo Hoverboard が出資募集中
http://japanese.engadget.com/2014/10/24/hendo-hoverboard-110-10/
2014.12.15. 公園でも乗れるホバーボード Mr Hoverboard発表
http://japanese.engadget.com/2014/12/15/mr-hoverboard/
2015.08.26. レクサス、超伝導浮上ホバーボードのタネ明かし動画を公開
http://japanese.engadget.com/2015/08/26/lexus/
2016.06.18. ホヴァーボードにもっとも近い、新しい乗り物「Flyboard Air」
http://wired.jp/2016/06/18/hoverboard-just-not-useful-yet/

作品レビュー

文:forevision.jp

脚本を担当したボブゲイル自身もインタビューで、「ブレードランナー」とは異なる明るい世界を描きたかったのだと語っていますが 2015 年の架空の町「ヒルバレー」は極めて明るいトーンで、観客の想像力を膨らませる未来技術がスクリーンを埋め尽くされています。作品自体の完成度が高いこともありますが「未来の生活」を楽しく描いた数少ない例であることも、公開から20年経ってなおファンの多い映画となっている理由のひとつでしょう。構想から2年を掛けて制作されたと言われる町並みのセットから通行人のファッションに至るまで、未来世界を彩るアイディアに溢れています。

SF映画の舞台設定に未来が選ばれた場合、大概において、未来技術は物語の展開に不測の事態を引き起こす「問題を引き起こす装置」として描かれるコトになります。結果、未来技術は夢や希望としてではなく「厄介の元」という印象を与えることの方が多いのです。

その点、「バックトゥザフューチャー Part II」には未来技術がたくさん登場していながらそれらはほとんど「問題を引き起こす装置」としては描かれていません。この映画においては「タイムマシン」「タネン一家」という大きな問題発生装置が既にあるため、他のSF映画のように 2015 年の未来技術は問題発生装置の役割を負う必要がなかったのです。そして、制作者たちはこのことをちゃんと理解してこの「バックトゥザフューチャー」というユニークな物語でしか描けない「明るいトーンの未来世界」を描くことを選んでいます。もちろん、物語の中盤で「暗い 1985 年」を描くためその対比としても未来世界は明るく描く必要があったでしょう。

そもそも「バックトゥザフューチャー」シリーズはサイエンスフィクションというよりもシチュエーションコメディにカテゴライズすべき作品で、未来技術もそれに準じて笑いを呼ぶ小道具として登場しているのも、未来世界が明るく見える大きな要因になっているかも知れません。

「バックトゥザフューチャー Part II」は、カラフルな未来世界を映像化できる希有なチャンスを活かし、そしてそれを見事成功させている本当に貴重な映画です。

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なんとなく実現した未来技術

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更新:2024.01.24. (水) 15:40:29
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