ファイナルファンタジー
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- 種類: 映画
- 発表年: 2001
- 舞台年: 2065
- 舞台年補足:
- 未来世界の描かれ方: 楽観的
※ 楽観的。人類は「ファントム」の襲来により壊滅的な事態に陥っているが、文明自体は核融合の実用化などにより著しく発達している設定。
「ファイナルファンタジー」は、2001 年に公開された映画作品。公開年の 64 年後となる「2065 年」が舞台となる。
登場する未来技術 †
- 常温核融合
- …2020 年に核融合炉が実用化して、様々な技術が実現した未来という設定。
- 超伝導
- 夢の記録
- …また、他人の夢への侵入・介入。
- 「ブラックボア ("Black Boa")」
- …スペースプレーン。
- ウェアラブルコンピュータ
- 「アイスコープ」
- ヘッドマウント式、AR(拡張現実)コンセプト。
- 「リストホロ」
- ブレスレット型。立体視式空中投影ディスプレイ装備、ジェスチャーインターフェイスで操作。SEIKO 製。
- VTOL "Bandit"
- ハイデンシティーガス (High Density Gas)
- …エアボーン作戦のパラシュートの代わりに使用する。落下中に銃でこれを射撃すると、地面にクッションが展開される。この上に着地する。
- 「オボ」
- …人工生命。
- 「ゼウス」
- …攻撃型宇宙ステーション。
一部の情報は FInal Fantasy Wiki を参考にした。
作品レビュー
映画「ファイナルファンタジー (Final Fantasy The Spirit Within)」は、全編CG (Computer Graphics) による写実的な人物描写に商業大作として初めて挑まれた実験的な作品でした。ただしその試みは中途半端な成果に留まっており、その映像は多くの観客に気味悪がられてしまいました。またストーリーが理解し難いばかりでなく、そもそもいわゆるフランチャイズ作品でありながらゲームシリーズとは掛け離れた舞台設定になっていたためファンの期待にもまったく応えられず、商業的には歴史に名を残す失敗に終わっています。
ただしこの作品は、映像表現の未来技術としての「フルCGの俳優」による映画を観てみたいという多くの人々の興味に真正面から応えており、エポックメイキングとしての価値は永久に揺るぎないものです。
ストーリーは日本人的な死生観とラブロックのガイア理論を融合させた、ユニークかつ重厚なものです。しかしそのテーマ設定のユニークさが、難解さを招き結局観客を選んでしまった(興行的に失敗した)要因でしょう。
個人的には非常に好きな作品です。映像にしろストーリーにしろ「だれも見たことのない映画を作りたい」という製作者たちの志の高さが素直に反映されていて、ユニークな輝きを放っています。その志の高さが故に受け入れられていないというのがなんとも歯痒いのですが、であるからこそ「ファイナルファンタジー」のタイトルはまさに相応しいのではないでしょうか。
またこの作品で興味深いのは、舞台となる 2065 年に至るまでに人類が経た科学技術の進歩が非常に綿密に考証されている点で、それもメカニックデザインのカッコ良さにつながっています。またこれらの技術考証を元に、著名なサイエンスライターが参加した冊子「ファイナルファンタジー/ザ・フューチャーサイエンス」も発刊されましたが、こちらも作品の背景設定と現実の技術的展望がうまく編み込まれた科学入門書となっています。
作品にスケールとドラマを与えている Eliot Goldenthal のスコアの方は秀逸で、こちらは名盤とも呼びうる出来映え。
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