映画やアニメに登場する、あの未来技術がどこまで実現してるのか調べよう!
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  • 種類: 映画
  • 発表年: 1993
  • 舞台年: 1993
  • 舞台年補足: 現代
  • 未来世界: −

「ジュラシックパーク」は、1993 年に始まった映画作品シリーズ。舞台設定年は明示されていないが、発表年と同時代であると見受けられる。

登場する未来技術

  • 遺伝子操作による古代生物の再生(クローニング
    琥珀に閉じ込められた蚊の腹部の血液から恐竜のDNAを採取し、これを解析・復元した上で欠損部位を現生のカエルのDNAで補完し、さらにこれを現生爬虫類(ワニ)の未受精卵に注入することで恐竜を再生する*1

関連ニュース

2015.06.16. ジュラシック・パークを実際に作るといくらかかるのか?
http://gigazine.net/news/20150616-jurassic-park-building-cost/
  • 234 億 4324 万ドル(約 2 兆 8932 億円)、年間の維持コストの合計は 119 億 700 万ドル(約 1 兆 4695 億円)。

作品レビュー

文:forevision.jp

恐竜が登場する作品は映画史創世期からいくつも作られてきましたが、「ジュラシックパーク」が画期的だったのはそれまで主流だったストップモーションアニメーション技術に代わり、当時最先鋭のアニマトロニクスとコンピュータグラフィクス(CG)技術によって実写と見紛う臨場感溢れる映像が実現していた点です。CGが使用された箇所は本編2時間中わずか7分ですがその恐竜たちは圧倒的な存在感を放っており、当時の観客たちは古代生物に対面するという感動を作中の登場人物と共に味わったのでした。この作品の成功はストップモーションアニメーション技術を(特殊な作品例を除いて)絶滅させてしまいました。映像技術の面でも金字塔を打ち立てた作品で、この後4年ごとに2つの続編が作られましたがその映像技術は毎度、目覚ましい進歩を遂げており迫力は格段に増しています。

スティーブンスピルバーグ監督らしいエンターテインメントスリラーとして一級品(もちろんジョージョンストン監督の3作目も実に楽しい出来映えでした)であるばかりでなく、マイケルクライトン原作らしく恐竜の再生プロセスには緻密で現実的な設定が与えられており、パークにおける生態描写にも綿密な研究結果が反映された、知的好奇心をくすぐる内容となっています。原作小説では、この「古代生物の再生」をテーマにさらに深い思慮が与えられています。

"It is a UNIX System! I know this." という台詞の例に代表されるように娯楽性を優先させた描写も見受けられますし、現代の古代生物学は研究と発見によりコロコロと常識が覆されている状態(よいことです)で、「ジュラシックパーク」の設定にも既に疑問点が生まれてきています。後にBBCやNHKが制作したドキュメンタリーシリーズの方が、最新の研究結果が反映された学術的価値の高いものです。

しかしいまだこの「ジュラシックパーク」シリーズでしか成し得ていない点は、「人間が恐竜とふれあう」という描写をここまで肉薄して再現しているところです。もし「クローニングは神を冒涜する行為だ」などという短絡した教訓に終わっていたら、この作品は人気を得られなかったでしょう。古代生物というミステリーが未来技術によって解き明かされることで、私たちが自然からなにかを学び取ることが出来るかもしれないという原作が示した可能性を、第1作のあの7分間のCG映像は簡潔に雄弁している気がするのです。

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脚注

*1 Wikipedia より、2012.06.30. に引用。

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更新:2024.01.24. (水) 15:40:28
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