映画やアニメに登場する、あの未来技術がどこまで実現してるのか調べよう!
みんなでつくる未来予想図
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プロローグ

19世紀の終盤。ジュールベルヌやHGウェルズらの才能溢れるクリエイターによって、サイエンスフィクション(=SF、空想科学作品)というジャンルが生まれました。以降、小説/漫画/映画/アニメなどあらゆるメディアで、数えきれないほど多くのSF作品が作られています。

これらのSF作品群がわたしたち人類に与えた影響は、計り知れません。科学技術…つまりわたしたち人間自らの努力によって、さまざまなことが可能になると気付かさせてくれたからです。 特に次の節目となる百年紀「21世紀」が可能性に満ち溢れた時代になることも教えてくれました。そして人類は実際に、20世紀において100年前には想像もつかなかったような途方もない技術的/経済的発展を遂げたのです。

「21世紀」から希望を奪った、1本のフィルム。

しかし20世紀後半、SFに転機が訪れます。

1977 年に発表された映画「スターウォーズ」で、ジョージ・ルーカスは宇宙船をポンコツのツギハギにしたりして生活感を醸し出させ「もっともらしさ」を与えることで、その舞台となる「遥か銀河系の彼方」というだれにも想像の及ばない世界に観客を引き込むことに見事成功しました。「スターウォーズ」は世界中の観客を魅了し、以後この「もっともらしさ」を持ち込む手法はほぼすべてのSF作品の世界に引用されるようになりました。

転機が訪れるのは、この後です。

1982 年、リドリー・スコットがこの手法を応用して近未来の世界を描いたのが「ブレードランナー」です。この映画が描き出した 2019 年のロサンゼルスは、終止酸性雨の降る曇り空で薄暗く、そびえ立つ巨大建築は意味不明の電光広告で覆われ、東洋人がひしめくように行き交うその合間をテクノロジーの象徴・レプリカント(人造人間)が狂ったように突っ走っているという、「夢の欠片も無い世界」でした。とにかくあらゆる描写がそれまでのSFにおける「未来=明るい」というイメージを否定していました。

1980 年代当時、酸性雨や、アンドロイドの頭脳であるコンピュータ、さらに世界市場に進出しつつあった東洋人という存在はいずれも「目新しい未知の存在=脅威」でもありました。「ブレードランナー」が提示した近未来…そこでは、人々が漠然と感じていた「未知の脅威」が、強烈な「もっともらしさ=リアリティー」に転換されていたのです。

ブレードランナーの衝撃的な世界観もまた多くのクリエイターに影響を与え、後のSF作品ではこの「もっともらしさ」を描くために「脅威」を利用するようになってしまいました。つまり、後続のSF作品では莫大な予算とありったけの想像力を投じて未来世界を「希望の象徴」ではなく「混沌として憂鬱な世界」としてばかり描くようになってしまいます。

「21世紀」を取り戻せ!

人々が未来に対してなんとなく不安や憂鬱なイメージを抱くようになったのは、いつからかこうしてSFが気の滅入るような未来予想図ばかり描くようになったからではないでしょうか。

かつて、「21世紀」が希望の象徴であった頃に描かれた未来予想図は「レトロフューチャー」「失われた未来」という呼び方で括られて、ぞんざいに扱われています。しかしこれらの未来予想図には、わたしたちの新しい理想、目標となりうるアイディアが、たくさん詰まっています。

これらSF作品が提供してくれる空想の力を、ふたたびポジティブなものへ変換できないでしょうか。

2012.02.10. SF小説の影響力は多大なり
http://science.slashdot.jp/story/12/02/10/0923218/

「みんなでつくる未来予想図」

みんなでつくる未来予想図 は、未来技術のもくじをつくる実験プロジェクトです。

「みんなでつくる未来予想図」のミッション

Wikipedia が「事実の百科事典」だとすれば、みんなでつくる未来予想図 は「空想の百科事典」だと言えます。「みんなでつくる未来予想図」は、SF作品の持っている「空想」の力を借りて新しい理想、目標、ロードマップをつくりだす実験です。

2つのステップでロードマップを作成します。

  1. 未来技術が登場する作品のページをつくって、作品ごとに未来技術をリストアップしよう。
  2. 未来ロードマップページに、見付けた未来技術のページを分野別に作成しよう。

「みんなでつくる」意味

「みんなでつくる未来予想図」運営チームはこのサイトを Wiki、すなわち「みんなでつくる」システムにすることに決めました。ブログなどのシステムを用いた、一方的に情報を提供するシステムも検討しました。なにより、「みんなでつくる」Wiki のようなシステムは、構築にもメンテナンスにも手間がかかります。しかし、「みんなでつくる」システムにすることにたいへん大きな意義を見出しました。

それは、わたしたち運営チームが情報を一方的に提供するシステムでは「未来や理想は、作り替えることができる」というメッセージを半分しか表現できないことに気がついたからです。

「もっとも確実に未来を予測する方法は、未来を自分でつくってしまうことだ」

    アラン・ケイ

日本人の日本語によるみんなのためのロードマップ。

特に未来技術に関するニュースなどは、英語リソースが充実しています。Wiki を英語で構築することも検討しました。しかし「みんなでつくる未来予想図」運営チームは、日本語で運営することに決めました。2つの大きな理由があります。

ひとつめ。日本からは手塚治虫、藤子不二雄、小松崎茂など、未来技術を鮮やかに描き出したビジョナリーが多く生まれました。それらの文化を直接受け継いだ、わたしたち日本人にこそ共有しやすい文化があるはずだからです。

ふたつめ。未来を思い描く想像力がどれほど大切であるか、わたしたち日本人は幾度もの「復興」を成し遂げてきた歴史からふたたび学びました。わたしたちの先祖は、災害や戦火に見舞われるたびに新しい設計図を作り直しそれを実現する、という大仕事を何度も繰り返してきたのです。こんな国に生まれてしまったわたしたち日本人だからこそ発信することのできる文化があるはずだからです。

編集者を登録制にしない理由

「みんなでつくる未来予想図」はログインなどの必要がなく、だれでも編集することができます。その記事をだれが編集したかが表示されない(記録もされていない)、匿名のシステムです。「だれが」編集したか、判ることは「日本語を読み書きする人」というだけです。「だれが作ったページか」、ではなく単に「日本人*1がどんな予想図を作ったか」に注目していきたいと考えています。

ごあんない

最後に改めて、当サイトをご案内いたします。

トップページ
トップページは、このページ(このサイトについて)の要約も含め、初めて当サイトへ来ていただいた方々へのもっとも分かりやすい案内です。

この Wiki は、以下の2つのカテゴリに分けてコンテンツを構築しています。

未来技術が登場する作品
未来技術が登場する作品を収集しています。作品の中で見つけた未来技術は、リストアップしましょう。
これらの作品では、実際にそれらの未来技術を使っている場面を見てみることができます。
未来ロードマップ
未来技術のもくじを作成していきます。
作成したページに、その未来技術に関する情報を収集しよう。未来技術を実現しようと努力している人たちがたくさんいることが分かります。そして、ロードマップが実現に向けて着々と進んでいることを知ろう。

なお、まだまだ情報量が不足している上に、システム/デザイン面でも改良しなければならない点がたくさんありますが、今後もアップデートを続けて参りますのでぜひ、今後ともお見知りおきください。更新情報のページでは、RSSや Twitter による記事更新のお知らせを取得するサービスを提供しております。

脚注

*1 厳密には、「日本語を読み書きする人」。
更新:2012.07.30. (月) 11:19:42
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